小型宇宙推進ユニット

       

小型宇宙推進ユニットでは、ハイブリッドロケット技術を使った無火薬式小型打上げロケットや小型相乗り宇宙機用キックモータ(軌道変換ロケット)を開発しています。小型宇宙科学ミッションの実現に寄与することで、我が国の宇宙理工学研究の基盤強化に貢献します。2017年に設置された「超小型深宇宙探査機用キックモータ研究開発拠点」としての活動も、本ユニットにおける研究開発として継続されます。

プロジェクト

超小型新宇宙探査機用キックモータの開発

超小型深宇宙探査機によるミッションの機会を増やすため、静止遷移軌道から深宇宙へ離脱可能な軌道変換能力を超小型宇宙機に提供します。よく利用される軌道の中で、静止遷移軌道は最も深宇宙に近いです。図1に示すように近地点でキックすれば、1.2 km/s程度の増速で火星や金星にフライバイする軌道に遷移出来ます。月へのフライバイであれば700 m/sで可能です。
 現在、米国を中心に検討が進められている月ゲートウェイの軌道は更に深宇宙に近く、700 m/s程度の増速で火星フライバイ軌道への遷移が可能です。つまり、1 km/s前後の増速能力を超小型宇宙機に与えることが出来れば、超小型新宇宙探査の機会は大きく広がります。

例として、H2Aロケットの相乗りベイに搭載されることを想定すると図2のようになります。この例では20 kgのミッション機器に1.4 km/sの増速を与えます。本ハイブリッドロケットはスケーラブルで、700 m/s程度の増速量であれば、12Uサイズの相乗りベイ(20 cm × 20 cm × 30 cm)に収める設計も可能です。この時のミッション機器重量は8 kgとなります。

実験施設

準備中

連携機関

準備中

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